騙されて・・・Part1

あれは1998年の秋のことした。
確か例年になくポカポカな日が続き、ニュースでも陽当たりの良い山の斜面などには桜も狂い咲きしたと伝えていた翌日です。
いつものように夕方、車でゴルフの打ちっ放し場の横を颯爽と走り抜け、家路に急いでいました。
そこは道に面しているにも関わらず、斜面の桜の木でボールが出るのを防いでいるつもりなのか珍しくネットを張っていません。
「あれ、ここにも桜が咲いている」
まさしく、陽当たりの良さそうな木の1枝、2枝にたっぷりと桜が咲き誇っているじゃありませんかっ!

問題の桜の枝
もちろん帰ってから両親に話さないはずはありません。
次の日も会社の人に話して歩き、はては朝礼でのネタにさえしました。
こんなの異常気象ですもん!
なのに、一ヶ月たっても、冬になっても、雪が降っても、強情にも咲き続けるのよ。この桜!
ああ、今頃になって気が付いた。枝の付け根に白いテープのようなものが巻いてあるじゃない。
これって、もしかして造花かいっっっっっ!?ガクッ。
問題の桜の枝。包帯に注目!

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騙されて・・・Part2

あれは雪が積もった翌日のことでした。
温暖な気候ゆえ、前日の雪は溶けノーマルタイヤでも大丈夫と判断し、果敢にも通勤には山越えショートカットコースを選択いたしました。
半年間も騙され続けていた例の打ちっ放しのそばを通りかかると自動販売機のまわりには雪が残り、横には絵に描いたような愛らしいスノーマンが立っているではありませんか。
これからの道のりに不安を抱かされながらも誰が作ったのか、おチャメな外国版雪だるまに微笑みをおくりつつ攻め込んだのでした。
なのに、雪がどこもここもなくなってもスノーマンは溶けることなく健在なんです。
これって・・・プラスチックの人形!?

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