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餃子

姉(またの名を影武者N)が子供を連れて里帰りしてきた。 市内に住む弟の子供はそれがずっと楽しみで楽しみで仕方がなかった。
駅に迎えに行くのにさっそく私の車に乗り込むとワクワクして一緒に何をして遊ぶか夢が広がって、おしゃべりが止まらない。

一方帰って来た方のお兄ちゃんはクールで年の小さい従兄弟は眼中にない。

それで帰りの車中では帰省中に仲良く遊んでもらうために、どんなにお兄ちゃんに憧れて楽しみにしていたかという例を話していた。
今日の夕飯のおかずは餃子で迎えに出る直前まで作っていた。皮は市販のもので具を包んでいた時に手伝いにきてくれたので「セミ」の形とか「ボール」とか「おひねり」とか「UFO」などのオリジナリティ溢れる餃子ができあがっていたのだ。

その話しを聞いて、姉が「お兄ちゃんも2歳から餃子を作るときはお手伝いしてくれていたから、上手だよ。」と言ったので、私が「それなら年期が入っているねっ」と言うとすかさず4歳の子供は「ぼくのうちの餃子はお肉がはいってるーっ!!」
確かに入っているには違いない。

それにはさすがにクールを決め込んでいたお兄ちゃんも「フッ」と鼻で笑わずにはいられなかった。

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