この夏の間、濾過槽を持たないナチュラルシステムの水槽を実験がてら立ち上げて様子を見ていたのですがなかなか調子が良いようなので涼しくなり本格的に水槽のサイズを大きくして立ち上げ直しました。
お休みが日曜日の1日しかなかったので残りの作業である古い実験水槽の片付けは月曜日に独りで1日がかりでやりました。この日の最も大事な使命はサンゴ砂の中に潜む生物を捕獲して新しい水槽に移すことです。
以前、釣りの餌をつけるのは全部他の人にやってもらっていた私ですが水槽の為となると必死です。サンゴ砂を少量ずつプラケースに取り、ゴカイやクモヒトデを探しました。
これらを素手で捕獲し新しい水槽にそっと放し着底して砂に潜ったりして落ち着くまで見届けます。これらはナチュラルシステムには無くてはならない存在なのです。
そうやって入れた中に2ミリ~6ミリ程の「ヨコエビ」がいます。
体をUの字型に曲げてエビを平べったくしたような形をしていて水槽中の掃除屋さんであるとともに他の生き物の餌にもなるのです。
指の上では動いていたのに、水槽に放した途端ジッとして水面を漂い続けていたのでてっきりペーハーショックでダメだったのだろうと思っていました。
それが夜になりちょうど見ていた時にスーッと水流に押されてライブロックに付いたら急に歩き出しました。死んだのではなかったのです。
今日も水面に2匹ヨコエビが浮いていたので、水が合わなかったか脱皮殻かと思って見ていたら、やがて水流に押されて着底した途端大粒の砂(直径1ミリ弱)を抱きかかえて横たわりクルクルと回しながらコケらしきものを食べている様子です。それからまた砂粒を放して水流に乗って水槽内を巡っています。
どうやら浮いたり水流に流されるのが彼らの移動手段のようです。
こうやって新しい水槽は海水魚も入れもせず、マクロな生き物を水槽面に鼻をこすりつけながら観察するというマニアックな方向に突き進んでいるところです。
私達夫婦は元々ダイビングで知り合いました。
知り合う以前からお互い海中でマクロ写真を撮っていたという趣味趣向を考えれば当然の流れですが、お客さんが来て水槽を見てもらっても何が面白いのか理解しにくいかもしれません。私も分かってもらえる自信はありません。
しかし、毎日新しい発見があり何時間見続けても飽きることがありません。
ライブロックや採取した海水に含まれる小さな生き物が環境が合えば活動を始めたり増えたりするので後から後から顔をのぞかせるのです。
今日はピンクがかった粉くらいの小さな粒がたくさん海中を舞っていました。
何かの卵かもしれません。
まだまだ気が付いていない色々な生き物が潜んでいそうです。p(^^)q