昨夜、買ったばかりの溶岩プレートに乗せて焼いていたのは
イノシシの肉です。
先月、実家に帰省したときに貰ったものなのです。
夕方、玄関に来客があり呼ばれて外に出てみると知らないオジさんがいました。
聞くと母が孫たちを連れて山菜を採っていた時に、鉄砲を持った男の人達が山の奥の方から下りてきてビックリしていると「イノシシが出て駆除を頼まれているがまだ見つかっていない、危ないのでこれより奥には行かないように」と忠告してくれたのだそう。
それがキッカケで猟友会の人と親しくなったらしい。
まったく、母らしいわ・・・(^^;
以来、イノシシの肉を分けてくれるようになったのだとか。
しかし、母はイノシシはおろか鶏肉も食べれないので分けてもらったお肉は全て他の人にあげているのだ。そういうわけで今回は私にくれることになっているみたい。
オジさんはハツラツとした60代後半くらいの人で自己紹介をしてイノシシ肉の処理の方法と食べ方、獲ったときの様子などを話してくれました。
なんでもオジさんのいるグループでは精肉加工を本職とする人がいるとか。
弾や獲り方にも大変こだわりがある様子です。
また、県北など遠いところまで頼まれて行くことも多いらしく広い地域で活躍されているようです。
今日は裏山と三原の2箇所で1トン余りも肉が取れたので、ハンコを貰った十軒(駆除の際、許可を貰うのに必要なのかな?)に獲れた肉を分配して回っているのだけれど、自分は同居している息子さんのお嫁さんが嫌がるから家に持って帰れないのでオジさんの取り分を私に全部くれるというのです。
快くどこにでも行くものの経済的負担も大きいだろうし、好きなことだと言っても銃の所持や猟の許可を取ることから始まって色々と大変でしょうに・・・。
そんなオジさんを応援したく喜んで頂くことにしました。
血抜きの処理方法は350g~400gのブロックにカットしてある猪肉をまず、すぐに海水の半分くらいの濃度の塩水に2時間浸しておく。それからボールで受けたザルにあげて一晩冷蔵庫に置いて血抜きをしっかりする事が大事で赤身の部分が桜色になるのが目安なんだとか。
それを焼肉のタレに漬けておいて焼いて食べたら良いということです。
(有名なぼたん鍋は更にイノシシが美味しくなる冬にするものらしい)
それで家に入ったら即、塩水に2時間浸しましたが翌日には自宅に帰る身。
一晩冷蔵庫に入れておく時間は無い。仕方なくラップに包み冷凍庫へ入れ凍らせた状態で宇和島の自宅に帰ってきました。旦那さんはどんな顔をするかしら・・・?
帰宅後すぐにやり残した血抜きの続きをしなければと思い、1Lに15gの塩を溶かして冷凍したままのイノシシ肉を2時間浸し、削ぎ切りにしてザルにあげて冷蔵庫で1日置いてみました。
焼肉のタレに漬けた方が食べ易いとオジさんは言っていたけれど、我が家では焼肉のタレはあまり使いません。試しに小さめのをフライパンで2切れ焼いて岩塩を振って試食してみると・・・
ん?ウ、ウマイ!
驚きです。
じんわりと濃厚な旨味が広がります。
そして、臭味というより野趣あふれる香り。
普段食べているお肉にはない味わい、滋味を感じます。
焼肉のタレや鍋に使うのは勿体無い。
コレはワインだ!
ボルドーの赤ワインでイノシシを食べるのだ!!
と旦那さんと意見が激しく一致しました。
翌日(9月25日)最初は岩塩を振っていましたが、3切れ目からは何も付けず、ただ焼いて二人で765g(1.5kg頂いた)も食べてしまいました。至福の夕食でした。
イノシシ肉は赤ワイン(ムートン・カデ・ルージュ)、カマンベールチーズやフランスパン、ハーブなど洋風食材とも良く合いました。
その後、残りのイノシシ肉を食べるに先立って溶岩プレートの発注をかけたというわけです。
更に昨日は旦那さんの親戚から栗を沢山いただいたので栗も横で焼いて食べました。
この秋は、いつもより自然の恵みを堪能している気がします。
山の恵みをありがとうと、いつもより感謝の気持ちが増す思いでした。
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