スーツの裾上げ

旦那さんが会社から支給されたスーツは、
いわゆるツーパンツスーツなのですが
片方のズボンばかりを愛用しすぎてくたびれが目立ってきました。
なぜ片方ばかりくたびれる程はかなきゃいけなかったかっていうとワケがあるんです。
この2本、採寸して一緒に作ったはずなのに何故か股下の長さが数センチ違うんです。


どうやらお直しをする人が長さを間違えたようなのです。
まあ短かったらどうにもなりませんが
長く間違っていたので直せばはけるようになるでしょう。
しかし、お直しが難しいと言われる紳士物。
ウチにはミシンが無い。
もとより私には洋裁の(もちろん和裁もね)知識も技術もナイので、たかが裾を上げるだけでもかなり大それた事です。
1ヶ月以上も前から何度も頭の中で手順をシュミレーションしたり、ズボンを手にとってはウーンと唸って元のタンスの中へ戻すということを繰り返していましたが、このたび出張があるというのです。
とうとう私のこの重い腰を上げなければいけないでしょう。
だって始めて顔を合わせる先方へ旦那さんの第一印象が良い方が私も嬉しいじゃありませんか。
というわけでたかがスーツの裾上げに6時間近くかけて四苦八苦。
手順としては・・・
元の糸を外して折りめをのばし、長さを既に有る丈がピッタリの方のズボンと重ねて合わせ、新しい折り目をつけてアイロンで押さえ、長すぎる部分をジョッキンとハサミで切り落とし(←この時は相当心配そうな顔で旦那さんが見守っていた)かかと側の裾が擦り切れないように内側に当て布をして補強(元々補強してあった位置を変えて縫い付けた)し、端をかがり縫い(切りっぱなしでもいいと思うけど念のため丁寧にやってみた)して、裾上げテープでアイロン止め。
さらに裾上げテープが冷めるまで動かすなということなので翌日まで待ってスチームアイロンで折り目をきれいにつけて出来上がり。
裏はあまり見てほしくないが外から見るとなかなか上手く出来たのではなかろか。
と、旦那さんには自画自賛してみる。
内心はこの裾上げテープという便利グッズのおかげで不器用でも外に縫い目が出るなんてことがなくて本当に助かったわ~という感じ。
そしていざ旦那さんが試しにはくと、ウエストがピッタリ。
もう一本のズボンはウエストがユルユルなのに・・・。
さては裾の長さを間違えたんじゃなくて、他人のズボンを間違って配られたのかと焦りました。
今から言っても遅いけど、誰か裾が短いツンツルテンのズボンはいてるんじゃあ???
そこで旦那さんがハッとして今まではいていた方のズボンの中をのぞくと股から腰にかけての縫い代が細~くなってて、ものすごく上手にウエストを広げる改造がほどこされていた。
そのテクニック、まさに神業!!
以前ちょっとウエストがキツくなっていた時にお母さんがチャチャッと直してくれたのだそうな。
私、ウエスト直ししてなんて言われたら気絶しちゃう。
とにかくアイロンでつける裾上げテープ命!!
これを使わないお直しは出来ましぇ~ん。
と、ここで障子の張替えもアイロンで接着する簡易障子紙を使っていることを思い出す。
私ってリフォームはなんでもアイロン派だったのね。
んじゃ改めて、アイロン命!!

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実践的注意事項と言えば、裾揚げテープはゆったりと!
テープをひっぱり気味にアイロンで接着しちゃうと乾いた後で外からみて引きつったようなシワになります。ここ注意です!横の縫い目を外して広げ気味にした方がより仕上がりがキレイかも。
それと手持ちのズボンの股下丈に合わせるのが失敗が少ないと思いますが、靴を脱いで立った時に床に裾が当たると足が短いみたいで長すぎ。
くるぶしが見えるとツンツルテン。(←まさにこうしようとして旦那さんに止められた!!)
目安としては靴を履いて立ったときに裾が足の甲に触れるくらいだそうです。
でも手順は初めての男性もできるような簡単さなのでチャレンジしてみてね~。

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